セフレについて歌っていると思われる曲は、禁断の恋に通じる所があるだけでなく、多くの人を惹き付ける魅力があります。

幸福な恋愛を歌う曲よりも失恋や叶わぬ恋の曲は、多くのヒット曲に不思議と含まれている状況です。

では、なぜセフレへの思いを歌詞にしている曲ほど多くの人々を魅了しているのでしょうか。

セフレと不倫は本来恋愛感情の有無で区別可能なはず

セフレと不倫を区別する方法は、どちらか一方が既婚者かどうかという基準だけではありません。

不倫関係には恋愛感情が含まれていて、セフレには恋愛感情無しにセックスを楽しむだけの関係という違いがあります。

しかし、セックスをしているという外から見た時の関係には違いが分かりにくいことから、セフレと不倫の区別が誰でもできているとは限らないわけです。

セフレに関する曲であっても、人により不倫の曲だと考えてしまう人がいるからこそ、まとめて禁断の恋に関して歌っていると思いがちです。

セフレであっても一方が恋すると禁断の恋に繋がる

セフレだからといって、何度もセックスを重ねても変わらずセフレのまま恋愛感情抜きに付き合っているとは限りません。

なぜなら、セックスにより身体を重ねるうちに、どちらか一方が恋愛感情を持ってしまうことがあるからです。

セフレを歌った曲だと判断できる理由

恋愛感情を全く持っていない男女ならば、セフレに対する思いを歌にすることはありません。

片思いのまま事態が一向に進展する見込みが薄いという絶望感が含まれる点がポイントです。

・禁断の恋を歌っている
・終わりにしたくても出来ないと悩んでいる
・恋人になりたくてもなれないと分かっている悲哀

恋人になるためには相手にも恋愛感情を持ってもらう必要があり、既婚者ならばセフレではなく不倫になってしまうから相手の個人情報を突き詰めて聞けないというジレンマに陥ります。

セフレに対する思いを歌った曲

セフレに対して恋愛感情を一人だけ抱いてしまった結果として切ない思いをしていることは、次のような曲に表れています。

・JUJU「Distance」
相手をいつ失うか分からない切なさを歌っています。

・EXILE「Tiamo・・・」
セフレのことを愛しているにも関わらず声に出せないジレンマが伝わります。

「声に出さないまま愛してると叫ぶ」という部分に辛さが表れているわけです。

叶わぬ夢を追い求める心象風景は描きやすい

恋人関係になるためには相思相愛となる必要があり、セフレという関係は相手に干渉しない前提での付き合いです。

しかし、好きだからと告白してしまうことで、相手がセフレ以上の関係を望んでいなければ関係が切れてしまいかねません。

そこで、告白して恋人になりたいと思っていても、セフレという関係すら壊れてしまいそうだから恐くて好きだと言えないというもどかしさが生まれます。

セフレと片思いのどちらも告白してフラれるまでは苦しい状況が続く点が共通項であって、心象風景を歌詞とすれば受け取り手の感情により捉え方が変わるでしょう。

セフレという言葉が一般化する前から曲として成り立っている

セフレという言葉が広く知られるようになった1990年代よりも前の歌であっても、セフレ相手に対する思いを歌った曲があります。

代表的な曲としては、金井克子「他人の関係」が有名であって、近年は一青窈がカバーしました。

一見すると不倫の曲と考えられますが、セフレ相手のことを好きになった経験がある人ならば、セフレに対する心情を歌った曲とも考えられます。

なぜなら、セフレは複数いる状態で競合していることが珍しくなく、セフレ間にも会うための優先順位があるからです。

本命の恋人を狙いたくてもセフレとしての優先順位が低ければ、そもそも相手にされないことも珍しくありません。

また、恋人関係にあってもセフレがいるからといってすぐに別れるとは限らず、セフレの立場からは本命の恋人へのハードルが高いと感じてしまうでしょう。

かつては片想いの1つとしてセフレの感情は歌われていた

高度経済成長期であってもセフレという関係が成り立っていたことは、不倫関係が古くからあるように1つの性欲発散方法として存在していたことを意味します。

しかし、ドライな関係ではなく恋愛感情を伴ってしまうと、残念ながら片想いでしかありません。

中でもセフレ相手はセフレ以上の関係を最初から求めていない可能性が高いからこそ、報われない恋として失恋曲にも含まれてしまいます。

セフレに関する曲は失恋の一部としてまとめられている

セフレ相手に対する思いを歌った曲は、最終的に片思いや失恋といった成就しない恋に関するものが多いです。

本来ならば恋愛感情抜きでセックスのみを楽しむ関係にも関わらず、一方がセフレ相手に対して恋愛感情を持ってしまうからこそ叶わぬ恋となります。

好きだと伝えれば面倒に思われてセフレ関係すら解消となってしまうからこそ、愛していると言いたくても言えないというジレンマを抱えるわけです。

切ない想いを歌っている曲を紐解くと、実はセフレ相手に対する恋心を歌った曲が多いことに気付きます。